そこまで言われた私はもう我慢出来なかった。
堰を切ったように涙が溢れて、みんなの温かさに触れた。
「ごめんなさい、みんな、黙っててごめんなさいーーー」
私はまた一つやり方を間違えていたみたいだ。
スタッフみんなの優しさに、そして打ち明けさせてくれたシュウさんに、心から感謝した。
「実はね、私もちょっと調べてたの、管理会社のこと」
みんなが落ち着いた頃に店長が言った。
「え?」
管理会社って…はるかさんの親の会社のはずだ。
「どう考えても対応がおかしかったもの。そしたらうちの店のビルを担当してる人…多分さっき矢野が言ってたはるかって人の父親かな、なにかと理由を付けて先延ばしにしてたみたいで」
間違いない、それははるかさんの父親だろう。苗字は確か、
「小金井さん…ですか?」
「そうそうその人よ!で、本人とも直接話したんだけど埒があかなくて…。その会社の他の人に、小金井さんのこと聞いてみたのよ。そしたら普段からかなり問題起こしてるらしくって会社でも扱いに困ってるみたい」
みんな食い入るように店長の話を聞いている。
「でも無事に営業出来たわけだし、こうなったらもう下手に手出しは出来ないと思う。だからもう安心して大丈夫よ」
「そっか、よかった…」
「というわけで矢野」
えっ?

