恋愛奮闘記




それからの一週間。

早坂さんから毎日連絡が来るようになる。



電話がかかって来たと思ったらメールが来る。
私は全てに返事をしていない。
さすがにおかしいと思ったのだろう。

「仕事忙しい?もしかして体調悪いとか?心配です」

「電話出れないならメールでいいから、ご飯行く日決めたい」

「今日、マンションの下おりてこれる?」

「…会いたい」



私は涙を流しながら返信をしない。



最低な女だと、思ってくれたらいい。
嫌いになってくれたらいい。
そして忘れてほしい。



「…ごめんなさい。早坂さん、ごめんなさい…」



大事なものがある。
守りたいものがある。

それが二つある時、両方を守り抜くことは出来るのだろうか。






待ち望んでいた開店の日は、泣き腫らした顔を隠すために濃いめの化粧で出勤するはめになった。