はじまりはうしろから

誰が見ても見とれるほどの笑顔で。
名前で呼ばれたことより、雅哉の笑顔が忘れられなかった。


雅哉は、申し分ないイケメンだった。


そのあとは、他愛もない話をして盛り上がった。

好きなスポーツ、テレビ、食べ物・・・、
雅哉は隠さずなんでも教えてくれた。


初めて普通に男の子と話せた・・・!

私は嬉しさでいっぱいだった。
帰り道、美麗にたっくさん話した。


「あのね、初めて普通に男の子の話したの!
雅哉っていってね、すっごい優しい人だったよー!」


「ふーん・・・、よかったじゃん。入学式早々友達が出来て。」

美麗は相変わらず冷静に答えてきたけど。

「うん!明日も、友達が出来るといーな」


その日はるんるん気分で家に帰った。