はじまりはうしろから


「よかった。てかさ、なんで俺に対して敬語な訳?」

何か、めっちゃ見られてるんだけど。

「・・・いや、別に。自然と敬語になっちゃうんですよー、あはは。」


「だったら、今度からは敬語なしね。同い年なんだしタメ口ね!あと目、そらさないでね。」


えー、目を合わせるのは流石に無理があるよ・・・。


「無理!タメ口はいいとしても、山城くんとは目は合わせられない!」


「ダメ。あとさ、山城くんってやめてくんねぇ?」


そうですよね。いきなり名前で呼ぶなよみたいな感じですよね。


「雅哉って呼べよ。俺も明日美って呼ぶからさ。」


「えっ・・・」


予想と違う言葉が返ってきて思わず顔を上げた。
そしたら、山城くんの顔がうつった。


「やーっと、こっち見た!これからよろしくな?明日美。」


山城く・・・いや、雅哉は笑った。