「ちーえーっ!」
あたしが英語の教科書を机にしまっていると一希に呼ばれた。
あたしの目の前の席に腰掛ける。
「お昼どうだった?
中村くんっ!
校内一の人気者とのお昼は!」
「え、どうもないけど・・・」
一希ってこういう話すきだよなぁ。
「どうもないって・・・
なんかあるでしょーよ。」
「なんか?
なんかって言われてもなー。
お弁当褒められてぇ、
あたしの怒りはスルーされ、
結局みんなに付き合ってないって言ってほしいって言えてないしなぁ。
それどころか映画行く羽目に――――」
「映画に行くことになった!??」


