あいつはある日突然現れた。


とあるなんでもないほのぼのとした平々凡々な日曜日。


あたしは小学校からずっと仲のいい女友達一希(かずき)と駅で待ち合わせをしていた。


待ち合わせ時刻に少し遅れてしまい走って駅に向かった。



あたしを待っている一希を見つけて、


「かずきーー!」


名前を呼びながら一希の元に走って行った。



一希のところまであと5メートル。



そんな後わずかな距離であたしの腕は掴まれた。