好きになったわけ

だがしかし、僕は迷っていた。バンドを結成することを。過去の想い出が、記憶が、僕の中で走馬灯のように駆けていく。
僕は一度、バンドというものから、仲間と呼べる人達から逃げた。逃げて逃げて逃げてここまで来た。それがどうだろう。再びバンドを組まないかと誘われている。
これは神様のイタズラなのかもしれない。
なら僕の答えはーーーーーー



「いいよ、やろう」





最初から決まっていた。