「朝から浮かない顔だな、 李玖(リク)」 目の下の隈を隠すように、片手をかざした。 「そんなんで大丈夫かよ?」 「……うん」 「オマエ、すぐにその場の空気に流されそうだからな」 「………」 「一生言えずに終わりそうで怖えーわ」 なにか痛いモノを見る目で、同僚はそう告げてきた。 「……現在彼女募集中のオマエには言われたくない、よ…」 あまりにも自分の声に、覇気がない。