そんなこんなで無事に救急車が到着。


なんとか行き先の病院も決まったようで、一安心。



「蒼生……」



救急車に乗せられる蒼生は、完全にいつもの蒼生じゃない。


おかげこっちまでいつもの自分じゃない。


好きって気づいちゃったんだもん。


それだけでもう今までとは違うのに。



おまけに倒れるなんて、……ねえ蒼生、苦しいよ。



だけど隣にはあんたの彼女がいる。


泣きそうな顔してる。



あたしだって泣きたい。


この気持ちを吐き出してしまいたい。


だけどできないんだよ……。





蒼生……とにかく、よくなることを祈ってるから……。