待って待って……えっと、確かに好きは好きだけど。



その“好き”って気持ちは、どの好きなの……?



ほら、よく言うじゃない?



友達としての“好き”なのか、……恋愛としての“好き”なのか、って。





そのあとその二人についてテキトーにゆうりんと会話をして、あたしは他の部員にも配って歩いた。



その間も、考えていたんだ。




あたしのあいつに対するこの思いは……どっちの“好き”?





「あ、海苔巻きじゃーん」



たまたま近くにいた蒼生が声をかけてきた。



「つか、マネやるなら教えてくれてもよくね?俺びっくりしたんだけど」



「あんたの気持ちなんて知りませんー。ほらっ、練習に集中しなさい!」



いつものノリで蹴りをいれてやった。




「うぉ!はいはい。……いやー……まさか真姫が来るとは思わなかったから、ドッキリサプライズだったわ」



そう言ってヤツはニカッと笑った。




じゃ、と残して練習に戻っていく後ろ姿を見て、今の言葉の意味を考える。



ドッキリサプライズ……って、つまり……あたしがマネで、嬉しいってこと?



そういう解釈でいいんだよね?



そしてさっきの笑みを思い出す。






……あぁ。



どうしよう。







_____あんなへんてこりんなやつに、あたし、……恋してるなんて。



このモヤモヤは、恋してるからってこと……だよね?