「約束の期限は明日でしょう?もしかしたら・・・・今日は帰ってこないかもしれないから」

「・・・え?」

司が激しく動揺しているのがわかる。
この期に及んでまだ嘘を重ねる自分に吐き気がする。
けれど最後まで虚勢を張っていないと耐えられそうにもなかった。

「だからもしその時は最後会えないと思って。一応ここに最低限必要そうなお金入れてあるから。返さなくていいよ」

「涼子さん」

「鍵は外から入れといて。あと食事の準備とかももうしなくていいから・・・」

「涼子さんっ!!」

そう言っていきなり手を掴まれる。
その反動で手にしていた封筒が下に落ちてしまった。