サヨナラからはじめよう


「次はインテリアのお店行っていい?・・・ってほんとに大丈夫なの?」

意気揚々と足取りの軽い自分とは正反対に、
両手に荷物を提げて懸命に後をついてくる司を見やった。

あれから結局二人で郊外にある大型ショッピングセンターへとやって来た。
本当なら先週来るつもりでいたが、
司が転がり込んでくるというある種の天変地異が起こったため
来る機会を逃してしまっていた。

二週分の荷物を抱える司は大変そうながらも妙に楽しげだった。

「大丈夫です!いくらでも荷物持ちするっていったでしょう?」

瞳をキラキラと輝かせて嬉しそうに答えるその姿に私の方がたじろぐ。

「そ、そう・・・ならいいんだけど。とにかく無理はしないでよね」

「ありがとうございます。涼子さんって本当に優しいですね」

「・・・っ、ほら、時間ないから次行くよ!」

そう言ってさっさとその場を離れる私の後を慌てて追いかけてくる。

危ない危ない。
あの悩殺エロビームをまともにうけちゃいけないんだ。
私じゃなければコロッとやられてしまうに違いない。