そこからはひたすら走って、走って、走って。
学生の時だってこんなに走ったことはないっ!
思わず電車の中でまで走りそうになったけどなんとか思いとどまって。
自分でも驚くほどの速さで自宅まで辿り着いた。



「な、何これっ!!!!」

真っ先に飛び込んだ浴室で鏡に映る自分を見て悲鳴が上がる。
体中に残された赤い跡、跡、跡!!!!!

「い、いつの間にこんなに・・・っていうか限度ってものがあるでしょ!!」

昨日は熱に浮かされてばかりで全くこんなことに意識がいかなかった。
まるで俺の所有物だと言わんばかりに主張している無数の跡。
激しい熱を帯びた司の姿がぼわんと思い出されていく・・・・


「って、そんな暇はなーーーーーーーい!!!!」

頭を振って余計なことを吹き飛ばすと、
それからまた超特急で身支度を進めていった。