「・・・もしかして、男ですか?」

「えっ?」

「だって、急に変わる理由なんてそれくらいしかなくないですか?」


うぅっ!!
さすがこの男、鋭い。
微妙な変化も決して見逃しはしない、スーパーハンター。
探るような視線から必死で逃げて平常心を装う。

「全然違うから。・・・でも全く外れってわけでもないかな」

「どういうことですか?」

中村君は怪訝そうに眉間に皺を寄せる。

「ちょっと今親戚の子を預かってるの。家探ししてるんだけどなかなか見つからないみたいで。だから見つかるまでの間預かってくれって」

「・・・でも男でしょう?」

「何、なんかあるって思ってる?あるわけないから!身内だよ?馬鹿馬鹿しい。・・・さーてと!早く仕事しないと。ねっ」

「・・・・」

彼の何か言いたげな空気に耐えられず、強引に話を終わらせた。