「だ、だってカナって名前・・・・」
私が口にするとカナさんは鞄の中から黙って何かを取り出し私の前に差し出した。
「パスポート・・・?」
おずおずとそれを手にすると、中を開いて見てみた。
しばらく見ていくうちに驚きで思わず手が止まる。
「う、うそ・・・!」
『HASEGAWA KANATA M 』
M・・・male、つまりは男。
そこには間違いなく男であることの証明がされていた。
信じられない私の手はどんどん震えてくる。
「『カナ』は私の呼び名みたいなものです。そこにある通り本名は奏多。正真正銘男です」
驚愕の顔でゆっくり顔を上げた私にカナさんは優しく笑った。
「男だけど、心は女。私はそういう人間なんです。そして彼は・・・司はそんな私の最初にできた理解者なんです」
「・・・・え?」
「少し長くなりますけど聞いてもらえますか?」
「・・・・・はい」
今度は素直に頷いている自分がいた。
私が口にするとカナさんは鞄の中から黙って何かを取り出し私の前に差し出した。
「パスポート・・・?」
おずおずとそれを手にすると、中を開いて見てみた。
しばらく見ていくうちに驚きで思わず手が止まる。
「う、うそ・・・!」
『HASEGAWA KANATA M 』
M・・・male、つまりは男。
そこには間違いなく男であることの証明がされていた。
信じられない私の手はどんどん震えてくる。
「『カナ』は私の呼び名みたいなものです。そこにある通り本名は奏多。正真正銘男です」
驚愕の顔でゆっくり顔を上げた私にカナさんは優しく笑った。
「男だけど、心は女。私はそういう人間なんです。そして彼は・・・司はそんな私の最初にできた理解者なんです」
「・・・・え?」
「少し長くなりますけど聞いてもらえますか?」
「・・・・・はい」
今度は素直に頷いている自分がいた。

