あいは頭から水をかぶってしまった。


由亜はさらに手に持っているコップを投げつけようとした。


コップは陶器でできている。

当たると割れはしないが、さぞ痛いだろう。



「由亜、ソレはダメだよ!!」

私は由亜に向かって叫んだ。


すると、黙っていたあいが口を開いた。


「由亜さんこそ、何様なんですか。
人に水かけるなんて、常識ないんですか。」


由亜とあいはすごい剣幕で睨みあう。


その時、れいあが入ってきた。


「アンタ達、何してるの!?外まで声、丸聞こえだよ!」


『・・・・』

「外に客がいなかったからいいけど、
もし客が聞いてたらスグこの話出回るよ。」


『・・・・』

「そんな事なったら、お店に迷惑かかるの!
ケンカするなら人のいないところでしなさい!」

『・・・はい。』

「それからあい、タオル貸してあげるから来て。」

そう言うと、れいあはあいを連れて行って部屋を出て行った。