「ゆい~!あと15分しかな…」


「ちょっと貸してみな」




………誰?
私この人初メンなんですけどぉ…。



「あ、なんだ近いじゃん。こっち」




男は私と唯の手を掴むとすたすたと歩きだした。

ちょっと待って。これって。




「離して下さい!あなたなんなんですか!いきなり!」



私は彼の手を振り払うと、地図を取り返して唯と一緒に男が言う方向に走った。


というか逃げた。