「ん?あいつらも迷ってんのか?」



俺の視線の先にはおそらく俺と同じ学年だろう二人の女子の姿があった。

二人とも地図とにらめっこか。



「ゆい~、ここどこぉ?体育館じゃーんここ」


「待って…、こっちが北だから…」



地図持ってるだけいーじゃねーか。

俺なんかなんももってねーよ。

しゃーねーな、ちょっくら手伝ってやるか。

ていう俺も人のこと言えないんだけどな。