「瑠奈、あいつの事忘れろ
覚えてても............悲しくなるだけ」
「................うん」
紫輝に手を引っ張られながら
私達は寮に入った。
紫輝は私達と真反対の、入口に1番
近い部屋だった。
「んじゃ。明日から一緒に行こうな」
「............うん。じゃあね」
ゆっくりと廊下を歩く。
いつもは奏多と歩いていた道。
愛しくて離れたくなくて
ずっとくっついていた。
あの感覚を忘れられる訳が無い。
私は................奏多を忘れられない。
絶対、ずっと............