そんなときだった。






ガチャッ






........................奏多....................っ





「............かな、た............」


「................お前、どうした?

瑠奈!!!!!何があった!!!」







ぎしぎし、と素早くのぼり、

奏多はとても優しく私を抱きしめる。




「わ、私っ................私....................

もう....................」


「....................後で話して。

今は................泣けよ」






怖かった。


恐怖しか感じなかった。




私は、汚れてしまったんだ。






私は奏多の胸に顔を埋め

声を出して泣いた。




何も、考えずに、ただ泣いた。