私は今だに実感がわいていない。 なぜあの最低な奏多が好きなのか。 自分で分かっているはずなのに........ 《幼なじみ》としての関係じゃなく 《恋人》として........ 見てもらえる時は来るのだろうか。 「んじゃ、俺寮先帰るね!」 「あ、う、うんっ!ありがとね!健!」 ぶんぶんと手をふる健に 手をふりかえし自分も帰るのだった。