「ほら、行けよ。

もっとされてーのか?」


「ち、ちがうし!もう、行く!」





バタン、と思いっきり閉める。





私の中の《奏多》は消えていない。






最低で最悪な今の奏多と


私の大好きだったあの奏多は





しっかりと消えずに残っているんだ。












何故だろう。


今私の胸がドキドキしているのは。