「............ずっと話を聞いてたの........っ」


「............私も................。」




奏多のママは涙を流しながら

私に近づき私は抱きしめられた。



奏多の匂いと同じ匂いに包まれる。





「瑠奈ちゃんが奏多の彼女で

良かった................っ

病気の事隠していたのに................

寄り添うなんて言ってくれる子

瑠奈ちゃんだけよ............っ」


「....................私は

奏多と短い間でいいので

家族になりたいんです。

奏多がいなくなるなんてまだ

考えられないけど................っ」





奏多のママは私を抱きしめたまま

ありがとう、と何回も言った。





そして私から離れると

ハンカチで涙を拭いていた。