声をあげて私は泣いた。
ずっとドアを叩く
奏多が見える窓に手をつけて
私は奏多の名前を叫んだ。
エンジンのかかる音が聞こえ
車が出発しそうになった時。
車の中にも聞こえるくらい
大きい音のサイレンが響いた。
「け、警察................!?」
勢いよく窓が割られ
男は警察に連れて行かれた。
私は優しそうな警察の人に
支えられながら車から降りて
車の横に立っている奏多をみた。
「瑠奈、良かった....................」
「奏多................奏多ぁっ............!」
小学1年生なんて子供だけど
私から見たら奏多はヒーローみたいに
見えていた。
男の子として好きになって
キラキラして見えるようになった。