奏多ママは辛そうな顔で

天井を見上げ、静かに涙を流した。



私もその姿を見て

俯きながら声をあげて泣いた。





奏多ママにとったら大事な息子。


私にとったら大好きで大好きで

これから家族になる人。




2人にとって特別な人。






「瑠奈ちゃん................っ

ごめんね............ごめんね......!」


「............え............っ............?」




私の手を強く握りながら

奏多ママは謝った。


私は何で謝るのかわからなかった。





「瑠奈ちゃんの事昔から見てた。

奏多の事好きな事も気づいてた。

............昔から................

奏多も瑠奈ちゃんが好きだった。」


「....................え....................?

私の事、好き................?」





ふったのに?


好きな人の事ふるなんて事................





私、何年も奏多がそれで

嫌いだった。



高校で出会うまでは。