奏多は呆れた顔で笑う。
し、紫輝のお父さん................
子供の親友って言ってたけど
あの二人仲いいの?
「お、ここの駅。」
「あ、ついたんだ」
前もらった
『お腹に赤ちゃんがいます』の
キーホルダーをつけたバッグをゆらし
私達はその駅で降りた。
「なんか綺麗な家ばっかり。」
「この辺金持ち多いからな。
あ、俺んちもデカいよ」
自分で言いますか!?それを。
奏多はニヤニヤ笑って
私の顔をのぞき込む。
「まだ緊張してる?瑠奈ちゃん♡」
「し、してないもん!
瑠奈ちゃんって、変だし!」
奏多はあははっと笑って
1件の家を指さした。