一限目にどうにか間に合い

私達の最後の授業が始まった。




前よりもっとイスを引いて

余裕をもたせてある。





隣で奏多が指導してくるから

私はそれを全て聞いて行ってる。






「んじゃこの問題、坂元」


「X=-4、y=5」


「正解。

お前は本当に勉強はできるよな」







数学の先生は感心したような

声で奏多を褒める。



この先生が褒めるのは

とても珍しく生徒達もどよめく。