「今日が君達の最後の授業だ。
明日には荷物を持って出てもらう。」
校長先生は最後まで厳しい顔のまま
この教室から出ていった。
先生と奏多と私の3人の空間............。
「退学ってこんなにあっさりなんだな」
「ね、もっと色々書くのかと思った」
意外と現実を受け入れるのが
自分の中で早かった。
それは奏多がいてくれるからだろう。
「................ごめんな、2人とも。
俺は何の力にもなれなかった」
「そんな!先生は............
私達の為に色々してくれました!」
「.............俺の過去があるから
余計お前達を退学させる事しか
出来なかった俺が悔しいんだ。
大人ってやつはめんどくさいよ........」
先生は天井を見上げて
赤い目で悲しく笑った。
「................ありがとうございました。
俺達、本当に感謝してます」