外では涼しい秋の風が吹き
吹奏楽部の朝の練習の音が
響きわたっていた。
そんな音もこの教室へは入らない。
こんなに静かなのに
外の音は何も聞こえなかった。
「退学はしません。2人とも」
「退学をしないってどういう事だ」
「................休学をします
出産の為、今月から休学して
育児の為に.........」
「バカな事言うんじゃない....」
校長先生の低く重い言葉が
この狭い教室に響いた。
「出産が1月としてそれから育児で
せめて1年ちょっと............
君達の学年はもう卒業している。
出席数もゼロ................
校長として、休学は無理だ。」
「............どうすればいいんですか」