眠い眠い数学の時間。
三限目は一番辛いピーク。
目をつぶると一瞬で
夢の世界にいきそうな感じだ。
「おい瑠奈、寝るな」
「............ふぇ?」
「........ぶっ。ふぇ?だって。」
「だ、だって眠くて............」
奏多が少し机をこっちに近づける。
数学の先生はもくもくと
黒板に問題を書き写している。
「あ、瑠奈お前.......もっとイス引け!」
「........え?イス?」
「腹締めつけてるだろ!」
「あ、そっか............ごめん」
お腹と机の間を少し開けると
奏多は満足気にそう、と言う。