奏多が歯を見せて先生に笑いかけると
先生も応えて笑いかける。
そして先生は
昔を思い出すのか優しく微笑んだ。
「よし。じゃあ市川頑張れよ?
元気な赤ちゃん産むために
体育とかは休んで走らないで........」
「それ俺がいいました」
「そうか、あははっ
................ってあ!!!!
授業始まってる!!!」
先生は勢いよくイスから立ち上がり
「お前らも二時限目から戻れよ!」
と言って去っていった。
「................良かったね、奏多!」
「おう。
行こうぜ、もうすぐ一限目終わるし」
「うんっ!」
奏多と手をつなぎ
私達は教室へと戻った。
お腹にいる小さい命と共に。