「............はい、終わり」
「ありがと、ってサラサラ!
すごーーい!奏多天才だねっ!」
「................瑠奈。
これで最後にするから............上みて」
最後、って?
と思いながら上を見上げる。
その瞬間、奏多と私の唇は
優しく触れてすぐに離れた。
触れるだけのキス。
「かな、た................?」
「............意味わかんねーよな
俺がお前をふったのに。
だから................これでやめるから。」
奏多はお風呂のドアを開け私を出す。
悲しそうに笑ったように
私には見えた。
「紫輝と幸せになれよ。」
お風呂のドアが閉まり
私はドアの前で立ち尽くしていた。
自分が分からなくなっていた。