「悪い。先に病室に行っててくれ。俺は学校に電話してくるから」

「あ、はい」


私1人で病室へ。


『島崎蓮斗』


プレートに書かれている名前を見て、ここだと分かる。


「蓮斗~?」

そっとドアを開けた。


「……」

言葉を失った。



な、何してるの優子ちゃん……。

な、何で蓮斗と……キスしてるの……?


目の前には気を失っている蓮斗とその蓮斗にキスをしている優子ちゃんの姿が。


状況を読み取れず、困惑した私はそこから走り去った。



何で!?

わけ分かんないよ!


優子ちゃんまさか……優子ちゃんも蓮斗に近づくために……?

興味ないって言ってたのは、私を油断させるため……?


頭ではそんな事考えちゃだめって分かってても、その答えしか浮かばない。


優子ちゃん……信じてたのに……。