私の名前は大島千佳。

高校2年生。


私は学校では暗くて地味な存在。


だからクラスでも目立たない。


でも……私には片想いの相手がいる。


島崎蓮斗。

私の幼馴染み。


学校では喋らないから私達の関係を知っている人はいない。


家が近所だけど、一緒に行ってないし。


喋ると言えば、私達の両親が一緒にお酒を飲む時に顔を合わす時くらい。


「千佳ー?準備出来てるー?」

「うん。今行く!」

1階からお母さんの声が聞こえ、慌てて鞄を持って階段をかけ下りた。


「もう千佳はマイペースなんだから。はい、お弁当!」

「えへへ。ありがとう!行って来ます!」

「行ってらっしゃい!」

お母さんに元気に挨拶して、家を出た。

家では言った事ないけど、正直学校に行くのが嫌だ。

学校に行けば、小さいけどイジメをされる。

机に落書き、靴箱の中の上靴を隠す、教科書をゴミ箱に捨てる。


小学生がやるようなちょっとしたイジメ。
いつか本当に大きなイジメに繋がるんじゃないかって怖い。


だけど行かないと平常点が下がっちゃうし……。



「あれ?千佳?」

その声で私はパッと後ろを振り向く。

だってその声は……