「ご馳走様でした!」

栞が手を合わせてから皿を下げると、目の前に見覚えのある少女の顔があった。


「近い近い近い…」

一歩下がって距離を取る。


「あ、食べ終わりましたか?」

「ええ。どうしたの?」

「暇だったもので…」

「特に理由ないのかい。」


軽くツッコミを入れてから気がついた。

それからはっと振り返る。