「ごめん、いつもの癖で…。泣いてる子見るとハンカチ渡しちゃうんだ。」

「お、お優しい方なのですね…」

「全然優しくなんかないよ。ところで、あなたの名前は?」

「マリです。」

「私は栞。歳は?」

「確か…高校1年生です。」

「へえー、同い歳じゃん。」

「ほ、本当ですか…?」

「まあ、あなたの方が全然子供っぽいけど。」

「うぅ…」

「いつ頃からこの家にいるの?」

「今日の朝からです」

「あれ、割と最近じゃん。」

「今日のニュースで私の事言われてましたから…」

「え、てことは少なくとも昨日?!」

「あ、はい…」

「えええ!!昨日死んじゃったの?!」

「う…うぅ…」

"死んだ"というフレーズがまだ、なかなか耳が慣れない。