「……は?」

「ご、ごめんなさい…!」


咄嗟に謝る。

「え、今の嘘なの?」

「本当です…」

「何でここにいるの?」

「気が付いたらここにいて…それでハイネがここにいた方がいいって言って、それで…」


(なんかすっごい、しどろもどろ…)

栞が顔をしかめる。


「あ、ごめんなさい…!」

それに気が付いたマリが慌てて頭を下げる。


「いちいち謝んないでよ。まったく…」

「ご、ごめんなさ…」

「ほら、すぐ謝んないの。」


栞がハンカチを差し出そうとしたが、はっとした顔をしてハンカチを戻した。