すごすごと席に戻った私は、助けを求めるようにして流川を見上げたけど。
「やらせておくしかねーな」
あきながらも、二人を止めに入ろうとはしない流川。
「祐二くん、血まみれになりそうだよ?」
「顔に手形がついてるな。張り手何発くらったんだ?」
「首しめられてるよ?」
「まあ、女の力で死ぬことはねーだろ」
「止めなくていいの?」
「どうしようもねぇんだろ、お前の友達も。気が済むまでやらせた方がいいかもしれねーな。お前の話によれば、相当わだかまってる部分があるんだろうし」
「うん……」
でもどうしよう。
これじゃせっかくの楽しいはずの旅行が台無し……。
もしもこのまま、祐二くんと麻紀がケンカ別れでもしちゃったら……。
それこそ悲しい最後の旅行になっちゃうかも……。
「あ~あ……どうしたらいいんだろ」
膝を抱えて顔を埋める。
心がヒリヒリする。赤くなってる膝小僧も。


