「ああ~、疲れた~」


「ありがとね、麻紀」


「でもさ、唯衣、布団がなくちゃ寒くない?」



何も敷かれていないベッドの上に寝転がっていた麻紀が言う。



「まだ2月だし、さすがに何もかぶらないってわけにいかないでしょ」


「……だよね」


「新しい布団、買ってないの?」


「うん、とりあえず今日はある分の荷物だけ運んじゃう予定だったからさ」



爆風で外に吹っ飛んでしまった布団は、黒くすすけてしまったから処分済み。


その他にも、ラグとかタオルとかスリッパとか調理用品とか、足りないものが結構ある。


どうしようかな。



「今日はここには寝れないねぇ」


「うん……」



と言いながら、ちらりと流川に視線を送ると、



「仕方ねーだろ。今夜はうちに来い」


「わーい♪」


「明日は買い出しだからな。必要なモノ、今夜のうちに書き出しておけよ」


「はーい♪」



流川の返事に、安心して床に寝転がった私。


とたんに、お腹がきゅるる~と鳴った。