「ま、唯衣と流川直人はこれからも仲良くやりなさいよー。あたしは祐二とのこと、ちょっと考えてみることにするわ」
「えっ? それって別れるかもしれないってこと?」
「どうかな。そうかもしれない。運命の人、他にいるかもしれないじゃん?」
あははっと笑った麻紀だったけど、笑顔はやっぱり寂しそうだった。
ちょっと沈んだ雰囲気でお湯につかっていると。
“×○□▽※……!!!”
「……ん?」
「んん?」
さっきまで、麻紀の泳ぐ音で気づかなかっただけなのかな?
静かになったお風呂場の中に、外からの声が漏れ聞こえている。
こっちの露天には誰もいないから、どうやら男子側からっぽい。


