「そう言われてみればそうですよねぇ。どうしてこの旅館周辺にいるんでしょうねぇ」
と、仲居さん。
「もし私が遭遇したら、そう教えてあげます~。東京さ行った方がいいぞいって」
「ああ、そうしてくれ」
「きっと喜びますね!」
「感謝されるな」
「わ~、私、幽霊に感謝されるのは初めてです~」
「そっか、良かったな」
流川……、仲居さんに合わせることを覚えた?
「それでは、お夕飯はお隣のお部屋にご準備ということで。それまでごゆっくりとおくつろぎくださいね~。カエルさんも、よかったらお風呂に入ってみてください。温まりますよ~」
カエルに声をかけることを忘れない仲居さんは、ニコニコと退場していった。


