「はい、カエルさんもどうぞ。目、覚めましたか?」
座イスに座らせたカエルにもお茶を差し出してくれる仲居さん。
笑えるんだけど、その姿にほっこり和む。
「それにしても、キレイな雪景色だなー」
視線を向けた窓の向こうには、雪化粧の木々たち。
薄っすらと射している淡い陽に照らされて、キラキラしてる。
「お部屋専用の露天風呂も付いてますから、景色を見ながら後でゆっくりご利用くださいね~」
と、仲居さん。
「え? 専用の露天風呂?」
「はい。そこの扉の向こうに」
「うそっ、すごいっ」
思わず立ち上がった私。
言われた扉を開いて外を見ると……
「わ~~、ホントだ!」
こじんまりとしてるけど、とても趣のある木の湯船。
冷たい空気の中に立ち上る湯気が……すっごくイイ感じなんですけど!


