もう、卒業か…。


みんな、寂しいとかないのかな?


「はい、では卒業証明書渡して行きます。」


佐々木先生が一人一人渡して行く。

「森川さん。おめでとう。」

「はい、ありがとうございます!」


卒業…か。





「じゃあ、アンケートだけ集めるからもらってくね。」


「はい、アンケートありがとう。じゃあ、本試験受けるときのこと、説明だけしとくからこの紙を出して。」

免許を取るには、あと本試験を受けて、合格とならなければいけない。



「はい、説明は以上!またわからんことあったら聞いてくれたらいいで!じゃあ、本試験頑張ってきてな!お疲れ様。」

みんな荷物を持って足早に教室を出る。



これで、終わり…。




「おめでとう。」

「あ、ありがとうございます!」

佐々木先生には本当にお世話になったな。
「あとは試験やな。いけるやろ。」

「明日受けに行くつもりなので…頑張ります。」

「明日か!いけるいける!渡された問題集やっとけば簡単やから。じゃあ、合格したら…帰りに教習所に報告?」

「合格…だったら来ます!」

「おう、待ってるわ!明日は俺もいてるし…」

「…??」

「あ、いや、他にも報告したいって教官おったら受付の姉ちゃんに言ったら呼んでくれるしな!じゃあ、明日頑張っといで。」

「はい!!ありがとうございました!」

先生の優しい顔。
すごく包容力があるな〜、っていつも思ってた。

卒業証明書などを入れた緑の大きな封筒はカバンに入らなかったため、手で持つしかない。

そのままバスに乗り込む。

「あ、合格したんやね。おめでとう。」

「ありがとうございます。」

私が封筒を持っているのを見て、運転手さんが気付いてくれた。

「あとは本試験受ければ免許ゲットやね。」

「はい!頑張ります!」

運転手さんもすごく親切な人で、受付の人も良い人ばっかりで、本当にこの教習所で良かった!!


明日、免許を持って、またここに来るから。


先生。待っててね。