「俺には未玖だけだよ。」


「!!!」


「たしかに、逆の立場だったら俺も嫌だ。未玖が他の男と2人で車に乗ってるっていうのは。いくら仕事でも。」

旬さんは優しい目で話を続ける。


「だけど、俺はいつも未玖のことを考えてるよ。」

「え?」

「教習生を見てて、未玖に教えてたときのこととか、この隣に未玖が乗ってたらな…って。いつも考えてる。今日はアドレス書いた紙渡されたけど捨てたし、彼女にもきちんと説明するつもり。俺には未玖しか考えられない。他の教習生を恋愛対象として見れないって。」


「旬…さん…」


「俺は未玖がいい。未玖しか見れない。」

「!!」

「不安にさせてごめん。俺には未玖だけだから。これからは不安にさせないようにするし、俺には未玖だけだってこと感じさせてやるから。」

「え??」

そのときには唇が重なっていた。