ぎぃーっと錆び付いた重いドアを押す。 扉を支えたまま辺りを見渡す。 茂木くんは・・・・いない・・・・。 なぜかほっとした気がするのに、キュッと胸が締めつけられる。 扉から手を離して、フェンスに近づきながらずっーと遠くに佇む山々をぼんやりと眺める。 今日もあの時みたいな青空が広がっている。 「来てくれたんだ」 背後からの声にあたしの体はいっきに緊張した。