夢が叶うとき

愛美side


私の目の前には、今

信じられない光景が広がっている。

だって、

あの時、中学生のあの時、

私を捨てた、その本人が目の前にいるのだから。

私の手に知らないうちに力が入る。

すると、

その手に温かいものが包み込んだ。

隣を見ると、咲さんが私の手を握っていた。


咲さんも私の中学生時代のことを知っている。


咲さんに手を握ってもらい、少し落ち着いてきた。


「愛美。あの時はほんとにごめん。」


あの時、どうしようもなく愛おしかった声が聞こえる。


「どうして、今さら私のところに来たんですか?」


できるだけ、落ち着いた声で私が聞いた。


「謝ろうと思って。

あの時、俺たちのことが学校にばれた
たんだ。

だから、お前と俺をあの学校からおい
だすことになった。

けど、お前はまだ中学生だ。

だから、俺がお前と別れてあの街をで
て行くことを条件に、お前は中学校に
残ることができるようにした。 」


彼の口から出てくるのは、

私が驚くことばかりだ。


「俺は、ちゃんとお前のこと愛していたん
だ。あの時はああいうしかなかった。」


「もう、わかりました。」


そこで、私が口を開いた。


「ほんとのこと、いいに来てくれてありがとう。くろくん。」


そう、笑顔であの時の黒田先生を呼んでいたのと同じく呼んでみた。


「ありがとう。先生のおかけで、親友に
出会うことができました。
そして、愛する人も…。」


そこで、私は咲さんのことを見ると

咲さんは少し照れたように、頭をかいた。


今度は咲さんが話始めた。


「黒田先生。俺はあなたを恨んでました
でも、今は感謝してます。

愛ちゃんは、俺が幸せにしますから、
安心してください。」


そういった。

私は嬉しくて、涙をこぼした。


「ほんとうに、すいませんでした。

幸せになってください。」


そう言って、黒田先生は居なくなった。




咲さんが私の方を向いた。


「さっき言ったこと、ほんとだから、

俺が愛ちゃん幸せにする。

だから、

俺と付き合ってください!」


愛おしい彼が頭を下げている。

答えなんて決まってる。



「喜んで。」