「なに、言ってんだよ…。」


雷夢が驚くのも無理はない。

だって、彼も、私と一緒でショックで記憶がなくなっていたのだから。


「ねぇ、雷夢。思い出して!!」


どうしても思い出して欲しい。

あの時のように、また笑って欲しい。

私が大好きだった彼に。


「私達は、運命で生まれて来たんだよ。」


「私たちの名前。

夢が叶うように 。

そんな願いが込められてる。

私だけじゃダメ。雷夢だけでもダメ。

私たちが2人じゃなきゃだめなんだよ

それが、私の両親。空、海の
そして、朝日さん、夕日さんの願い。 」


その時

ずっと、黙っていた雷夢が涙を流し始めた。


「ら、らいむ?」


私が戸惑いながら名前を呼ぶ。


「ねぇ、叶。思い出したよ?」


あの時の笑顔でそういったんだ。