しかし、

「う、うぅ。」

いきなり、息ができなくなった。


咲が慌ててナースコールを押す。


愛ちゃんは呆然となっている。


雷夢も焦った表情になっている。


言わなければ、

彼に、この真実を。

でなければ、彼は勘違いしたまま生きていってしまう。


それだけは、避けなくては。


「ら…いむ。6…歳のと…き、
ほん…とは…、あの…と…き。」

言葉になってない。

これでは伝わらない。


私の目からは悔し涙が流れる。


話さなければいけない

これが私の最後の義務なのに、


そこで、意識を手放してしまった