愛美side

叶が倒れた。

そんなメールが咲さんから届いた。

驚きと不安でいっぱいで全力で走って病院のまでやってきた。


ガラッ


ドアを開けると、
咲さんが崩れ落ちるところだった。


「咲さん!」

彼の体重を支えきることができずに
一緒に倒れ込む。


「愛ちゃん。」

彼の目は赤く充血している。

どれだけ泣いたのか

わかってしまう。


「咲さん。
大丈夫だよ。叶なら、大丈夫。」


咲さんの目からたくさんの涙が溢れる。


「ははっ…。かっこ悪いな…俺。」

そう言って涙を拭って

いつものように笑おうとする。

そんなの無理なのに


「無理して笑わないでください。
大丈夫です。叶を信じましょ。
私があなたを支えますから。」

彼は少しだけ驚いた顔をして、

私の大好きなあの笑顔を向けた。


「ありがとう。愛ちゃん。」