ガタンッ

後ろで、ドアが閉まる音が聞こえる。
涙が溢れる。
ぬぐっても、ぬぐっても、
ポタポタと

「ごめん、ごめん。」


「叶。そろそろ危ないって、叶。
もう手術うけよう。お金は俺が
何とかするから。お金のことは
心配しないで。だから、だから
頼むよ。手術うけて。」

(あっ。まただ。私のせいで、誰か
が苦しんでる。)

どうして私は生まれてきたんだろう
私には、
生まれてきた価値があるのかな。』


「ごめん。咲。愛ちゃん…。雷夢。」